ピコグリル498をキャンプでの焚火調理に使ってみて分かった 気になった点、いい点をお伝えします。
結論から言うとピコグリル498は調理しやすく効率的に使える焚火台で、持ち運びも収納も手軽。 持っていて損はない焚火台だと感じました。
また合わせて、ピコグリル498と398を比較してみました。
記事の中に詳しく書いていますので、気になる方はぜひ最後までお読みください。
それでは、どうぞ!
ピコグリル498 概要 外観
ピコグリル498は調理に向いている軽量で組み立て簡単な焚き火台です。
製品名 | ピコグリル498 |
---|---|
サイズ | 収納時 約35×25×1.8cm/組立時 約41×28×21.5cm |
重量 | 約 490g(本体) |
素材 | ステンレス |
付属品 | 収納ケース |
生産国 | スイス |
収納ケースはほぼA4サイズ。
片手で軽々持てますし、横から見るとめっちゃ薄いです。
中身はフレームと火床のみ。とてもシンプルでわかりやすいです。
こちらは別売りのスピット(2本追加購入)と専用網。すべて、収納ケースの中におさまります。
ピコグリル498の特徴としてフレームが上段と下段で利用できるようになっているので、クッカーに当たる火の力を調整できます。
ピコグリル498と398の比較
つづいて同メーカーから出ている大人気のピコグリル398と498を比較してみたいと思います。
製品名 | ピコグリル498 | ピコグリル398 |
---|---|---|
サイズ | 収納時 約35×25×1.8cm 組立時 約41×28×21.5cm | 収納時 約33.5×23.5×1cm 組立時 約38×25×24.5cm |
重量 | 約 490g(本体) | 約 365g(本体) |
素材 | ステンレス | ステンレス |
付属品 | 収納ケース | 収納ケース |
生産国 | スイス | スイス |
それぞれの比較をまとめると次のようになります。
ピコグリル498と398の大きな違いとして、フレームの違いが挙げられます。
ピコグリル498はフレームが2段式なので、火力調整がしやすいです。
料理が焦げそうな時は上段にクッカーを置き、もっと火力が欲しい時は下段にクッカーやフライパンを移動させる使い方ができます。
反対に398の方が優れているのはオプションが多い点でしょうか。
ベストセラーアイテムだけあって他社から様々なオプションが発売されています。
また、シンデレラフィットするアイテムの情報(ブログ、YouTube)も多いです。
みんなが使っている安心感が欲しい人は398がおすすめです。
ピコグリルを選ぶなら、398か498どっちがいい?
この項目では購入する際に迷うであろう398と498。
どちらの焚火台が合うかおすすめポイントをまとめたいと思います。
498がおすすめな人
- 薪を短くするのが面倒くさい人
- 焚火調理をしっかり楽しみたい人
498は398と比べて火床のサイズが大きいのでのこぎりなどで薪を短くするのが面倒だという人に向いています。
筆者はホームセンターで購入した40センチほどの薪を使っていますが、そのまま火床に寝かせて使えます。
キャンプを始めたてで「薪割りなど色々するのは不安だ」という人に向いているでしょう。
また、前の項目でも説明してきたように2段フレームのおかげで火力調整がしやすくなっています。
ですので、焚火調理を本格的に行いたいという人にはかなりおすすめできますね。
398がおすすめな人
ピコグリル398がおすすめな人は次のような人です。
- 豊富な外部オプションを使いたい人
- キャンプ芸人ヒロシさんの大ファンだという人
398は豊富なサードパーティー製(外部)オプションがあるので、先輩ユーザーさんが使っている定評のある五徳や網を使うことができます。
また398はキャンプ芸人のヒロシさんが使っていることをきっかけに爆発的に人気になったので、情報も多くカスタマイズや活用例もすぐに調べられるでしょう。
そういったみんなが使っている安心感を求める人にかなりおすすめです。
【レビュー】ピコグリル498の特徴 メリット・デメリット
ピコグリル498の特徴は次のようになっています。
- 上段・下段の素早い使い分けが可能
- 軽くて薄いので持ち運び・収納が楽
- 設置展開・収納が早い
- 地べたスタイルに合う高さ
- よく燃える
- 灰の片付けも楽
- 風に弱い
- スピットや網の使用時に薪が正面から入れられない 398との差
- とてもおしい部分もある
- 398で使える「定番の」サードパーティ製オプションが使えない
上段・下段の素早い使い分けが可能
ピコグリル498の最大の特徴である2段フレーム。
この構造のおかげで調理の際に火力調整がしやすくなっています。
焚火調理はガスとは違い、微妙な火力調整がものすごく難しいです。
ですので、火が弱くなってきて食材が焼けないからといって薪を追加すると、一気に大火力で扱いづらくなるということが起こります。
そんな時に、この2段フレームを利用すると火が弱くなってきたら、薪を追加することなく下段へクッカー類を移すだけで火力の維持ができます。
これはピコグリル398にない機能なので、焚火調理を効率よくしたいという人には嬉しいですよね。
軽くて薄いので持ち運び・収納が楽
ピコグリル全般に言えることなのですが「軽くて薄い」という点が良いです。
しっかりして頑丈な焚火台はたくさんありますが、ここまでコンパクトで軽い焚火台を生み出してくれたことは称賛に値します。
キャンプを始めてみて分かったのですが、焚火をするにしても準備して車に荷物を載せて、キャンプ場現地についたら設営して・・・と様々な工程があるんですね。
その際に重い焚火台だと運ぶのに億劫になるし、かさばるものであれば家での保管にも困るし、車の積み込み方法も考えなくてはなりません。
ですが、ピコグリル498はほぼA4サイズという大きさなので、
自宅での保管にも困りませんし、車への積み込みも書類をカバンに入れる感覚でOKです。
もちろん、キャンプ場に到着してからの設置も簡単ですし。
この手軽さでしっかり焚火や調理もできるのですから、スゴイとしか言いようがありませんね。
設置展開・収納が早い
ピコグリル498は大きく2パーツのみで構成されているので、設置が早く折りたたみもあっという間です。
すでに連結しているフレームを広げて・・・
・・・あとは火受けをはめるだけで完成です!
最初に火入れする前に数回練習して本番のキャンプに挑みましたが、あっさりと組み立てられました。
一回火入れすると慣れたのもあるのか、さらに火床がハマりやすくなったのでより簡単に組み立てと撤収を行えるようになりました。
キャンプでは焚火台だけでなくテントやタープなどの設営もあるので、焚火台は簡単に組み立てて他のことに時間が使えるのはとてもいいと感じました。
地べたスタイルに合う高さ
筆者はパップテントで地べたスタイルなキャンプがお気に入りなのですが、ピコグリル498は398と比べて少し火床が低くなっているため、さらに地べたスタイルでも使いやすくなっています。
反対にヘリノックス系のローチェアで498を使って調理をした際は少し低いなぁと感じました。
地べたスタイル以外で椅子を選ぶならロゴスのあぐらチェアやDODやバンドックの焚火椅子なんかが作業しやすそうです。
ヘリノックス系でも498自体を焚き火テーブルなどでわずかに底上げすれば、対応は可能です。
よく燃える
筆者は焚火経験がない時にピコグリル498を使ったのですが、まったく不安なく火がつけられ鎮火することはありませんでした。
初心者でも最初の火付けさえ上手くいけば、燃焼効率が良いので安心して焚火を楽しむことができます。
また焚火終了後に残った灰を見てもほとんど白くなっていて、薪が完全に燃え尽きているのが分かりました。
これは、かなり燃焼効率がいい証拠ですね。
灰の片付けも楽
ピコグリル498は火床をフレームにひっかける切りかけの部分が簡単に抜けない構造になっているので、フレームを持って本体を持ち上げても外れにくくなっています。
このため、焚火終了後に灰の片付けをする際は本体を持ち上げて、火消し壷や灰捨て場にざーっとやれば、
灰の片付けは9割完了します。
そもそも燃焼効率がいいので、しっかり燃えてくれるため灰や燃え残りのばらつきがなく
ほとんど細かな灰になっているため、ちりとり感覚で灰を捨てればいい状態になっています。
あとは、火床にうっすらついた灰をブラシなどで軽く取ってやれば完璧です。
次の項目からはデメリットもお伝えします。
風に弱い
ピコグリル498は風に弱い形状なので風の影響を受けやすいです。(ピコグリル系の焚火台全てに言えることですが)
ある程度風がある状況では、火が流れやすく焚火調理の際に思ったようにクッカーやフライパンに火が当たらないという状況が起こります。
陣幕や風防を活用すれば風をある程度防ぐことができるので、ピコグリルを使用するなら合わせて持っておきたいところです。
ただ、風に弱いという部分は燃焼効率や空気循環などとトレードオフな部分なので、
風が吹いていない状況でピコグリル498で焚火をすれば非常によく薪が燃えてくれますし、そもそも火つきも良いです。
このため、着火が上手く行かないことが多い初心者にとってはとても使いやすい焚火台だと思うので、もし着火の簡単さや燃焼効率を重視するなら、とてもおすすめです。
スピットや網の使用時に薪が正面から入れられない 398との差
ピコグリル498は調理する時にスピットや網を使っている状態だと、正面から薪が入れられません。
これは、498独自の2段フレーム構造によるもので、正面にくる三角形の部分が邪魔をしてしまいます。
そのため、薪を追加したい場合は横からヨイショッ!っと入れなくてはなりません。(気にならない人もいるかもしれませんが、少なくとも私はちょっと使いづらいと感じました。)
一方、ピコグリル398ではシンプルなフレーム構造になっているので正面からも薪を投入可能です。
このことは購入してから気づいたので、
ただ、この正面から入れられないというデメリットは考え方や、ある方法によって改善するので
それについては後述の「ピコグリル498 薪が正面から入れられない弱点を克服する方法」の項目でじっくりお伝えしたいと思います。
とてもおしいと感じる部分も
ピコグリル498は398からサイズアップしているとはいえ、アップ幅はわずかなので下段の場合同じスピットに6インチスキレットなどのクッカーを2つ並べられないのが個人的におしいと感じます。
上段ならクッカーを並べるのは可能なのですが、下段ではフレームが邪魔して2つ並べることができません。(小さなクッカーなら可)
しかも薪の入れやすさを考えると左右とも下段を同時に使うのは、ちょっとむずかしいという状況です。
(薪を追加する際に下段にスピットや網があると邪魔になってしまいます。火が安定している時間を上手に作り出せればいいのですが…)
なので、ピコグリル498にもう少しだけ幅があれば、クッカーを下段に2つ並べておき強火力を維持しつつ、反対側のサイドから薪を投入しやすい状況にすることができるので、その部分がとても惜しいなぁと感じます。
ただし、このあたりは自分の焚火スキルが上達して熾火や炭をもっと上手に使えるようになると改善できると考えていますが、
現状、初心者の状態では・・・というところですね。
398で使える「定番の」サードパーティ製オプションが使えない
ピコグリル498ではピコグリル398で使えるサードパーティー製のオプションが使えないことが多いです。
- キャンピングムーンの「五徳(ごとく)」→フレームの幅が違うため使用不可
- チタン製で軽くて焦げ付かないと人気のBoundless Voyageの五徳兼グリル→幅が合わない
- ピコグリル398にセットしてオーブンとして使用できるCGKのハマグリル→セットできない
サイズが大きくなった分、定番の他社オプションが使えないのは残念ですね…。
ピコグリル498にシンデレラフィットするものはある?各部のくわしいサイズは?
シンデレラフィットするものは見つけられていませんが、ピコグリル498に合うサードパーティー製のオプションはあります。
たとえば五徳のおすすめなら↓下記のものがいいです。
▼DOD(ディーオーディー)の秘密のグリルさんの五徳(長さ38センチ)
▼Bush Craft Inc. たき火ゴトク Sサイズ純チタン中空パイプ(長さ38センチ)
収納袋に入らない可能性がありますが、上記のものであればピコグリル498でも使用が可能です。
ピコグリル498のサイズ(実測)
ちなみにどんなサードパーティー製のオプションがピコグリル498で使えるか、必要なサイズを測ってみました。
- ピコグリル498の2段フレームのフレーム間の幅 26.2センチ(実測)
- 純正のスピットの長さ 35.3センチ(実測)
- 純正の焼き網の長さ 30.1センチ(実測)
・・・という数値となっています。
なおピコグリルの純正スピットと網はフレームに対してどれくらいの余裕をもたせているかを計算すると次のようになります。
- 網は網目にフレームの出っ張りを引っ掛けられて、ズレ止めできるので、約+4cm
- スピットはストッパーがないので、約+9cm
・・・となっていますね。
メーカーとしては五徳や網は上記の長さと余裕があると使いやすいと考えているようです。
サードパーティー製の五徳や網を探している人は上記のデータを参考にしてみてください。
ピコグリル498のみんなの口コミ
やはり火床の多きさと軽さ、コンパクトさが評価が高い感じです!
ブログ・ピコグリル498使用レビュー!気になる点いい点は?398との比較 まとめ
今回の記事ではピコグリル498使用レビュー!気になる点いい点は?398との比較を紹介しました。
少し気になる点もありますが、そのあたりは使っていくことでカバーできそうな範囲です。
調理をしっかりしたいという人におすすめしたい焚火台ですので、ぜひぜひ使ってみてくださいね!
それでは、また!
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